去年からはじめた田んぼ。
今年は稲の苗を自分たちで作ってみることにしました。
稲の苗をつくるには
- 種籾を用意する
- 塩水選と温熱消毒をする
- 催芽させる(芽出し)
- 土を入れた苗箱に種を蒔く
- 発芽するまでシートをかけて寝かせて
- 1cm前後芽が出たところで日にさらす
- 田植えまで水を枯らさずに大きく強く育てる
ざっくり言うとこんなかんじ。
はじめての種もみまきの作業。
本やネットで調べたり、先輩農家さんに聞きに回ったりと情報を集めましたが、それぞれで数値や資材や育苗環境などが少しずつ違うので、大体の平均値をとって自分を信じて突き進むことにしました(*`・ω・)ゞ
⑴まずは種籾の用意。
稲を育てるには稲の種を用意するのですが、
それが種籾。
種籾というのは、籾(もみ)がついたままのお米のこと。
いわゆる籾米(もみまい)ってやつ。
籾米の籾をとって玄米に、
玄米を精米して白米に、
白米を炊いたらご飯になります。
普段食べているお米は稲の種なんですね。
これが今回使った種籾。
昨年秋に収穫して陰干ししそのまま置いてあった稲の粒をしごいてとって使います。
ココペリファームの田んぼの広さは約1反(300坪)
一般的に、1反の田んぼには約2kgの種籾を使うと言われています。
言われていますが、苗の作り方も(ポット苗か箱苗か)、移植の時期も(苗の成長具合)、田んぼへの植え方も(機械か手植えか)、植える時の間隔も(株間が広いか狭いか)それぞれ全然違うのでどれだけ用意すればいいのかが本当に難しい。
今年のココペリファームのやり方としては、
- ポット苗
- 中苗〜大苗を目指す
- 株間は30cm
- 手植え
ですので、なんやかんや計算しながら、
でも少ないよりは多い方が良いかなってことで
2.5kgの種籾を用意しました。
⑵塩水選と温熱消毒をする。
◯塩水選 = 塩水を使い浮力を調整して重い種籾と軽い種籾に分ける
重い方がしっかりと実るので、なるべく重い種籾を使います。
◯温熱消毒 = お湯を用いて雑菌や病原菌などの殺菌、消毒をする
ことです。
4月7日のよく晴れた日に、この作業を行いました。
まずは塩水選。
▼スーパーで買ってきたお塩を2.5kgを用意。
▼摩氣神社の湧き水10Lに、田んぼの泥を一掴みいれ、塩をいれてかき混ぜます。
私が参考にしている本に、塩水選の塩水の中に泥を入れることにより『種籾がはじめて、田んぼの土と水と、流れ着く先の海に出会う瞬間である』と書いてあり、とても素敵なことだなと思ったのでこれを採用!
このとき使うお水も水道水ではなく、私たちの住む地域の氏神様の神社の湧き水にしました。
▼種籾を投入!
かき混ぜると、浮き沈みを始めました!
浮いた種籾をすくい上げます。
沈んだ種籾は別に分けます。
が、浮いている方が多い…これでは種籾が足りなくなるのでは?!
ということで、塩水に水1Lを追加し、塩分濃度を少し下げ再チャレンジをしたら良い具合に?選別することができました。
▼種籾をネットに入れてよ〜く水洗い
泥を混ぜたので、きちんと洗えているかの目安となりました。
しっかり洗い終えたら、
次は温熱消毒。
60℃のお湯に、10分間浸けます。
温度を保つのが意外と難しく、沸かして置いたお湯を足したりしながらも、57〜59度ほどになってしまいました。
▼10分たったらすぐに水洗いし、冷やします。
暑いまま置いておくと熱が加わりすぎて煮えてしまいます。
⑶催芽する(芽出し)
野菜の種なども種籾と同じですが、休眠状態にある種を湿度と温度を上げてやることによって芽を出そうと動き出させます。
条件を整えてやり(無理矢理)芽を出させてしまうことによって、そのあとの成長具合がよくなったり管理がしやすくなります。
種籾の浸水温度や浸水時間、方法も様々ありましたが、共通していることは、
水温×時間=100℃
ということかなと解釈しました。
今回は、13℃以下の水に10日間浸してみることに。
浸すお水は神社の湧き水です。
時期的にも日陰なら比較的涼しい(どちらかというと寒いくらい)です。
常に日陰の建物の北側で浸しました。朝晩は10℃を下回り、昼間でも10〜14℃程でしたのでまずまずです。
▼催芽終了日の10日目。
だいぶぷっくりと鳩胸状態になり、
ちらほらと芽が出ているものもあります。
でももう少し出ているのが理想的です。
その場合、27〜30℃のお湯に、数時間つけておき発芽を促進させます。
時間は決めずに、出芽の様子を見ながらやってみることに。
▼29℃台でスタート。
暖かい日でしたので、日向に置きます。
保温装置はありませんので、
度々温度を確認しながら25℃度以下になったらお湯を足して30℃ほどにする、というのを何度か繰り返しました。
7時間ほど温度キープしたところで出芽がおおくなってきたので、お湯を足さずにそのまま一晩…
▼翌日の朝の種籾です。
はじめよりはだいぶ芽がでましたが、もう一歩足りないかな?という感じに。
今回はこれで種籾まきをしていくことになりました。