毎年冬がやってくると、古民家の寒さに悩まされます。
京都の底冷えに加えて、古民家ならではの通気性の良さ、大きな屋根による陽の入らなさ、そして一番暖かくて明るいのは客間。
夏はクーラーが無くても扇風機で過ごせるくらい(近年の猛暑日は別)快適なのですが、その分冬は過酷です。
〜我が家の防寒対策〜
- 生活空間を二間のみに狭める。
- その部屋の外側にビニールをぴっちり貼る。窓ガラスにはプチプチ。
- 畳の間からも冷気がす〜っとくるので、防寒アルミシートを敷いた上に二重カーペット。
- 石油ストーブをガンガン焚く。上にはヤカンを乗せて蒸気を出す。(いつもお湯があるのは便利!)
- ヒートパワー式のストーブファンを使用。(昨冬から新しく導入!)
とこのような感じで乗り切ってきました。
しかしそれでも、台所はかなり寒いし、玄関や廊下は極寒。お風呂から出ると寒すぎてヒートショックになりそうです。
台所や、人が集まる日の客間ではファンヒーターも使います。
生活空間の6畳+4畳半でも真冬は石油ストーブひとつでは足りない日もあります。
冬の間の石油の減りが早い。灯油缶3本分買ってきても、二週間もしたら空っぽ。
冬の寒さを凌いでいるだけなのに、なんでこんなにも石油を使っているのだろう。
どうにかできないかな、とモヤモヤと思いながら冬を越してきました。
わだかまりがあるのがなんだか嫌で、
思い切って薪ストーブを導入することに決めました!
〜薪ストーブを選んだ理由〜
- 火のぬくもりがいいなと思った
- 日常的な火のある暮らしに憧れた
- 木々が生茂る里山に住んでいて、循環をさせることが理にかなっていると思った
- 少しでも環境に負荷をかけない生活にできたらなと思っている
火のエネルギーを取り入れることは私たち人間にとってとても重要なことだと考えています。
昔から祭りや儀式に火が用いられているのは火には強いエネルギーが宿っているからなのだとか。
火の暖かさは体の芯まで届きます。
火があるだけで退屈しないし、見ているだけで心が安らぐ。
火っていいよな〜。
薪ストーブを導入するにあたりまず考えたのが、
置く場所。
我が家は、茅葺きにそのままトタンを被せた三角屋根の古民家です。
この条件の家って、火災にとても弱いそうな。
なぜなら、もし家の中で火災が起こり、火が屋根に飛ぶと、瞬く間に茅で覆われた屋根が焼けてしまう。
しかも、外側にトタンを被せてあるので外からの消化活動ができない。
燃え尽きるのを待つしかないとか…
薪ストーブを使うにあたり注意が必要なのが、熱の蓄積で見えないところで発火してしまう可能性があると言うところ。
普通発火しない温度(100度とか)でも、長期間熱が加わると発火してしまう。これを低温炭化と言うらしいです。特に木材部に多いのですが、藁や竹などの自然物でも起こる。
これがとってもこわいのです。
そうならないためにもなるべくストーブを壁や柱から離したり、断熱材を用いたり、周りに物を置かないようにしたり、火が回りやすい屋根には熱が加わらないようにすることが鉄則。
なので茅葺き屋根部ではなく、瓦屋根になっている場所に置くことにしましたら、
そこは玄関入ってすぐの土間でした。
玄関先に薪ストーブ!
生活空間に薪ストーブの熱が届くのか若干の(いや、かなりの)不安がありますが、改装などの手をかけずに手軽に置くにはここがベストのようです。
薪ストーブで暖を取るために必須なのが、薪!
一冬で使う薪の量は地域や使用時間などによってだいぶ異なります。が、たぶん、思ってるよりもかなりたくさんの量が必要。
やっと冬が終わって暖かくなり始めた頃ですが、もうすでに次の冬から使い始める薪ストーブ用の薪集めをはじめています。
▼外壁沿いに作った薪棚。
先日、格安で薪を分けていただけるところへ車を走らせ行ってきました!
雑木や廃材、丸太の状態から半分に割った物(薪作りの途中)まで、山ほどあるところです。
この中からうちの薪ストーブに入れられそうな長さのものを集めます。
ありがたいことに薪割り機も使わせていただけるとのこと。
なので程よい太さに割り持ち帰ります。
木には針葉樹・広葉樹とありますが、薪ストーブで重宝するのは広葉樹。
しっかり乾燥させた広葉樹の薪は、火待ち時間が長い。
針葉樹は火付きが良く、よく燃え、火力が強くなります。そしてすぐに燃え尽きてしまう。
火力が必要な場合や、強い火力に耐え得る素材の薪ストーブなら針葉樹でも重宝しますが、薪ストーブ自体の劣化が早くなってしまうのでなるべく避けた方が良さそう。
(針葉樹のほうが薪割りしやすいんですけどね〜)
▼車に積み込む。もっと乗せられたかな〜
多すぎる分には問題ないので、
薪集めがんばるぞー!